月下氷人

【読み方】げっかひょうじん

月下氷人の意味

結婚の仲人、媒酌人のこと。また、男女の縁を取り持つ人のこと。たんに氷人とも。

月下氷人の由来・語源わかりやすく

この「月下氷人」は、「月下老人げっかろうじん」(出典は『続玄怪録ぞくけんかいろく』)と「氷人ひょうじん」(出典は『晋書しんじょ』)が混成してできた語。どちらも古代中国の伝説で男女の仲を取り持ったことから。

「月下老人」とは、唐の国の韋固いごという未婚の青年が、旅行中に月光の下で大きな袋にもたれて読書をしている老人に出会った。その老人は袋の中にある「赤い縄」をみせて、「この縄で男女の足をつなぐと必ず夫婦になる」と説明した。そして韋固は、そのときに老人が予言した相手と14年後に結婚したという。

「氷人」とは、しんの時代に索紞さくたんという名高い占い師がいた。そこへ狐策こさくという役人が訪ね、「氷の上に立って氷の下の人と話をした」という夢占いを求めた。すると索紞は「氷の上下は陰陽であるから、それはあなたが結婚の仲立ちをする前兆であり、氷がとけるころにその結婚は成立するだろう」と占った。のちに、その予言どおり狐策は太守たいしゅの息子の仲人を無事につとめたという。
続玄怪録…中国、唐の時代の文語伝奇小説集。李復言の著。『続幽怪録』とも呼ばれる。
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