推敲

【読み方】すいこう

推敲の意味

詩歌や文章の字句を何度も練り直すこと。

推敲の由来・語源わかりやすく

推敲の由来は、中国の『唐詩紀事』にある故事にちなむ。

唐の詩人賈島かとうは、ロバに乗っているときに「李凝りぎょうの幽居に題す」という詩を作りはじめた。はじめの三句はスラスラとできたが、次の句の「僧はす月下の門」という詩句の「推す」を「たたく」にしたほうがよいか、迷ってしまった。

どちらにしようかと夢中になって考えているうちに、賈島のロバが、都の長官で一流の文学者だった韓愈かんゆの行列に突っ込んでしまう。護衛の者に捕まり、韓愈の前にひきたてられた賈島は、正直に事情をのべてお詫びをすると、しばらく考えていた韓愈は、「それは『敲く』の方がいいだろう。月下に音を響かせる風情があって良い」と言った。
これが縁となって、二人は無二の詩友になったという。
韓愈…中国、唐代中期の詩人・文人・政治家。唐宋八大家の一人。古文の復興を唱え、散文の文体を改革し、新しい文体を創出した。
カテゴリ:文化

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