賽は投げられた

【読み方】さいはなげられた

賽は投げられたの意味

事はすでに始められていて、もう後戻りはできず最後までやるしかないこと。ラテン語でAlea jacta est。

賽は投げられたの由来・語源わかりやすく

「賽は投げられた」は、ローマ帝国の政治家で軍人のガイウス・ユリウス・カエサル(ジュリアス・シーザー)のルビコン川を渡るときの言葉が由来。

紀元前49年、ガリア(現在のフランス)を平定していたカエサルは、民衆から圧倒的な人気を誇っていた。一時は手を結んでいたポンペイウスは、カエサルの名声を妬み、元老院と手を組んでカエサルを追い込もうとする。

カエサルはポンペイウスを倒すためにローマに向かうが、元老院は、軍隊を解散して本国召喚を命じる。彼は軍隊をひきつれてガリアとイタリアの境のルビコン川まできたが、当時、武装したままローマ側に渡ることは法律で禁じられていた。カエサルはしばらくためらったあとに、これを渡ってローマに進軍する。そのときに発したことばが「賽は投げられた」。
国家に反逆する戦いを始めてしまったからには、最後まで戦い抜くしかないという強い決意を示したもの。それから四年間の戦いを制して、カエサルはイタリア半島を支配下においたという。

この言葉は、いったん決断し、行動に出た以上、もはや最後までやりぬくしか道はないという意味で使われるようになった。
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