娑婆 しゃば

一般人の自由な世界。刑務所や軍隊などにいる人たちが、外の自由な世界をさしていう言葉。

娑婆の由来・語源

本来は仏教語。サンスクリット語(梵語)sahāの音写で、忍土、忍界、堪忍土などと訳されて、仏教では煩悩から脱することができない衆生が苦しみに耐えて生きている場所、現世、俗世界を表す。

日本で使用されるようになったのは、江戸時代に吉原などの遊郭では、金さえ出せば身分に関係なく、自由に心ゆくまで遊べるということから、遊郭を「浄土」に見立て、郭(くるわ)の外の世界を娑婆と呼んでいた。しかし一方、「籠の鳥」になっている遊女の視点から見ると、外の世界の「娑婆」こそ、自由に過ごせる人間的な世界にみえる。この「遊女の視点」の意味合いのほうがだんだん一般的になっていき、刑務所など自由を束縛される場所と外の世界を対比して、肯定的な意味合いで用いられるようになった。
音写 2つの異なった言語の間で、一方の言語体系の文字で書き写すこと。
カテゴリ:社会